離婚のプロセスと注意点

離婚を考えているとき、

何から始めていいのか分からず、

不安を感じることも多いですよね。

離婚には法律的な手続きが必要です。

スムーズに進めるために

基本的な流れを理解しておきましょう。

この記事では、離婚のプロセスや注意点を

分かりやすくお伝えします。

離婚の種類

離婚には大きく分けて4つの種類があります。

協議離婚

夫婦間で話し合い、

双方が合意して離婚届を提出する方法です。

日本ではこの協議離婚が最も一般的な方法で、

全体の約9割を占めています。

ただし、未成年の子の親権者について

合意ができない場合、

協議離婚はできません。

メリット

• 手続きが簡単で早い
• 弁護士費用や裁判費用がかからない

デメリット

• 話し合いがまとまらない場合、
  進められない
• 養育費、財産分与など、
  決めるべきことを決めずに
  後で困ることがある

調停離婚

家庭裁判所で調停員を交えて話し合いを行い、

合意を目指す方法です。

話し合いが難しい場合や、

第三者のサポートが必要な場合に

利用されます。

合意が成立した時に離婚が成立し、

合意した内容が調停調書に記載されます。

審判離婚

調停が不成立の場合、

家庭裁判所が審判を下して

離婚が成立するケースです。

ただし、審判離婚はごくまれで、

ほとんどが裁判に移行します。

裁判離婚

家庭裁判所で訴訟を起こし、

判決によって離婚が成立する方法です。

夫婦間での話し合いや調停がすべて

不成立となった場合の最終手段です。

離婚の手続きの流れ

次に、協議離婚の場合の流れについて

詳しく見ていきます。

離婚の条件を確認する

離婚届を提出する前に、

様々なことを検討し、

決めておく必要があります。

• 養育費
• 親権
• 面会交流
• 財産分与
• 年金分割
• 慰謝料
• 離婚後に名乗る姓

しっかり話し合い、

双方が納得できる形にすることが重要です。

また、これらは口約束にせず、

公正証書を作成しておくことを

おすすめします。

婚姻関係を続けたまま別居する場合は

• 離婚までの生活費（婚姻費用）
• 別居中の面会交流
• DV等がある場合には接近禁止命令

について、話し合いが必要になります。

離婚届の記入・提出

離婚届に必要事項を記入し、

夫婦の署名捺印をします。

証人が2人必要なので、

信頼できる人に依頼しましょう。

離婚後の届け出

離婚が成立した後、

以下の手続きを行う必要があります。

• 戸籍の変更
• 住民票の変更
• 学校や職場への報告
• 保険の名義変更を見直し
• 公的扶助の申請
  （児童扶養手当、医療費助成等）

手続き等などで平日に役所に出向くことも

増えるかもしれません。

また、手当等は支給までに

時間がかかることがあるので、

早めに手続きを済ませましょう。

離婚後の準備

引っ越しが必要な場合は、

新生活の準備が必要です。

• 物件を探す
• 引越しの準備
• 現在の住まいで契約している
  自分名義の契約の解約や変更

子どもがいる場合は、

転園や転校も必要になりますので、

優先順位を決めて物件探しをしましょう。

また、経済的に困窮しないためにも、

家計管理をしっかりしておきましょう。

---

離婚の際に注意すべきポイント

離婚は人生で最も大きな決断ですから、

勇気がいりますよね。

離婚を進めるうえで、

特に注意してほしいポイントを

3つお伝えします。

感情的にならない

離婚の話し合いでは、

どうしても感情が高ぶってしまうことがありますよね。

感情的になると冷静な判断が

できなくなります。

あらかじめ伝えたいことを

まとめて書き出しておき、

冷静に話し合いを進めることを

心がけましょう。

また、自分も相手も時間に余裕がある

タイミングを見計らって

話し合いましょう。

法的な知識を確認する

離婚の際には法律に基づいた

手続きが求められます。

親権や養育費、財産分与のルールについては、

わからないことばかりですよね。

経験者の話を聞いたり、

弁護士に相談するのもおすすめです。

法テラスでは、同じ相談内容で１回30分、

３回まで無料で弁護士に相談できます。

（予約時に資産状況などを聞かれ、

一定以上だと利用できないことがあります）

子どもへの配慮

両親の離婚は子どもにとって悲しいこと。

自分も辛いですが、

子どもの気持ちも最優先に考えてあげたいですよね。

反抗的になったり、急に甘えてきたり、

そんな変化があるかもしれません。

丁寧にサポートしていきましょう。

まとめ

離婚は人生の大きな転機であり、

簡単に決断できることではありません。

だからこそ、正しい知識を持ち、

冷静に手続きを進めること。

これらが大切になってくるかと思います。

自分にとって、そして家族にとって

最善の選択をするために、

ひとつひとつ丁寧に進んでいきましょう。